「神経を抜く」と歯はどうなる?
歯科医院で「虫歯が進行しているため、神経を抜く必要があります」と言われ、戸惑っている方は多いのではないでしょうか。大切なご自身の歯だからこそ、できれば神経は残したいと思うのが自然な感情です。
この記事では、「神経を抜く」と歯にどのような影響があるのか、そしてなぜその処置が必要になるのかを分かりやすく解説します。神経の処置について迷っている方は、判断の参考にしてみてください。
結論:「歯の神経を
抜く」とどうなる?
根管治療の必要性
結論から申し上げますと、歯の神経を抜くと、歯が割れやすくなるなどのリスクが生じ、歯の寿命が短くなりやすい傾向があります。しかし、重度に進行した虫歯を放置すれば、歯そのものを失うことになりかねません。
そのため、最悪の事態(抜歯)を避けるための最終手段として行われるのが、根管治療(歯の神経の治療)です。
神経を抜いた歯に起こりやすい3つの変化と構造的な弱化
神経の治療を行うと、歯には主に次のような変化が起こりやすくなります。
- 歯が割れやすくなる(強度の低下)
これが最も大きなデメリットです。根管治療を行うためには、虫歯を取り除くだけでなく、細い器具を根の奥まで入れるために、歯を大きく削って穴を開ける必要があります。
家で例えるなら「柱」や「壁」を削り取ってしまうような状態になるため、歯の構造的な強度が著しく低下し、噛む力に耐えきれずに割れやすくなります。 - 噛みごたえのセンサー(感覚)がなくなる
歯の神経には「これ以上強く噛むと歯が壊れる」と察知するセンサーの役割があります。
神経を失うとこのリミッターが外れてしまうため、無意識のうちに限界を超える強い力で噛みしめてしまい、上記の構造的な弱さと相まって歯の破折リスクをさらに高めてしまいます。 - 虫歯の再発に気付きにくい・歯が変色する
痛みを感じる機能がなくなるため、再び虫歯になっても自覚症状が出にくく、発見が遅れがちになります。
また、血液の循環がなくなる影響で、時間の経過とともに歯が徐々に黒っぽく変色していくことが多いです。
デメリットがあっても根管治療(歯の神経の治療)を行う理由
上記のような物理的なリスクがあるにも関わらず、なぜ歯科医師は神経を抜く処置をご提案するのでしょうか。それは、感染した神経をそのまま放置すると、さらに深刻なトラブルを引き起こすからです。
虫歯菌が根の先端にまで達すると、顎の骨の中に膿が溜まり、激しい痛みや腫れを伴うことがあります。最終的には骨が溶け、歯を抜かなければならなくなります。
つまり、根管治療(歯の神経の治療)は、強度が下がるリスクを受け入れてでも「ご自身の歯を根元だけでも残すため」に必要な処置なのです。
歯の神経を抜かずに済む?
状態による判断基準
「なんとかして神経を残す方法はないのか?」と考える方もいらっしゃるでしょう。一般的には、虫歯の進行度合いによって、神経を残せるかどうかが決まります。
ここでは、神経を残せる可能性があるケースと、どうしても処置が必要なケースの違いを解説します。
ギリギリで神経を残せる可能性があるケース
虫歯が神経の近くまで達しているものの、まだ神経自体には感染が及んでいない場合、神経を残せる可能性があります。このようなケースでは、歯髄保存療法という特殊な治療が行われることがあります。
専用の薬剤(MTAセメントなど)を使用して神経を保護し、炎症を抑えることで、神経を抜かずに済む場合があります。ただし、この方法はすべての歯に適応できるわけではなく、事前の精密な診断が不可欠です。
痛みがなくても神経を取る必要があるケース
一方で、「全く痛くないから神経を取らなくていいのでは?」と思うかもしれません。しかし、痛みがなくても神経の処置が必要なケースは存在します。
例えば、虫歯がゆっくり進行して神経がすでに死んでしまっている(壊死している)状態です。この場合、痛みは感じませんが、放置すると根の先に膿が溜まる原因となるため、死んでしまった神経を取り除く根管治療が必要になります。
あおやま歯科・武蔵境に
おける、ご自身の歯を
守る取り組み
根管(神経の通り道)は、非常に細く複雑な形状をしています。そのため、再発を防ぎ、できる限り長くご自身の歯を保つためには、精密な診断と治療環境が求められます。
当院で行っている、精密な治療のための取り組みをご紹介します。当院の根管治療(歯の神経の治療)の詳しい方針については、下記のボタンをクリックして治療案内ページもぜひご覧ください。
拡大鏡(ルーペ)と歯科用CTを活用した精密な診断・処置
暗くて狭い歯の根の中を、肉眼だけで正確に把握することには限界があります。そこで当院では、治療部位を何倍にも拡大して見ることができる「拡大鏡(ルーペ)」を使用しています。過剰に歯を削りすぎないためにも、視野の拡大は重要です。
さらに、複雑な根管の形状や病巣の広がりを立体的に確認するため、歯科用CTを完備しています。これにより、2次元のレントゲンでは見逃しがちな小さな感染源も見つけやすくなり、より的確な診断が可能です。
クラスB滅菌器による衛生管理と、歯科衛生士と連携した予防歯科
根管治療は細菌との戦いでもあります。当院では、厳しいヨーロッパ基準をクリアした「クラスB滅菌器」を導入し、治療に使用する器具の徹底した衛生管理を行っております。
また、治療が終わった後のケアも重要です。神経のない歯は虫歯の再発に気づきにくいため、歯科衛生士と連携した予防歯科(定期検診やクリーニング)に力を入れることで、お口全体の健康維持をサポートいたします。
根管治療や歯の神経に
関するよくある疑問(Q&A)
ここでは、歯の神経の処置について、患者様からよく寄せられる疑問にお答えします。
治療中や治療後に痛みはありますか?
治療中はしっかりと局所麻酔を行うため、一般的には痛みを抑えることが可能です。治療後、数日間にわたって噛んだ時に違和感や軽い痛みが出ることがありますが、これは一時的な治癒反応であることがほとんどです。必要に応じて痛み止めを処方いたします。
神経を抜いた歯は、何年くらい持ちますか?
残っている歯の量や日々の生活習慣によって個人差が非常に大きいため、一概に「何年」と断言することはできません。
しかし、精密な治療を行い、被せ物をしっかり合わせた上で、過度な噛みしめに気をつけながら定期検診を続ければ、10年、20年と長く使い続けられる可能性は十分にあります。
まとめ:歯の神経の処置に
迷ったら、まずはご相談を
歯の神経を抜くことには、歯を大きく削ることによる強度の低下や、感覚がなくなることによる破折リスクといったデメリットがあります。しかし、進行した虫歯を放置して歯を失うことを防ぐためには、根管治療(歯の神経の治療)は欠かせない処置です。
神経を残せるかどうかの判断は、精密な検査をしてみなければ分かりません。ご自身の歯の状態を正しく把握し、納得のいく治療方法を選択することが大切です。
JR中央線武蔵境駅から徒歩6分にある【あおやま歯科・武蔵境】では、患者様のお悩みやご希望を丁寧にお伺いし、最適な治療方法をご提案しています。院内にはキッズスペースをご用意しており、平日はお忙しい方のために土曜日も18:30まで診療を行っております。
どうぞお気軽に当院までご相談ください。ご予約はお電話、または当院のホームページより承っております。
ページ監修者
あおやま歯科・武蔵境 院長 青山 浩輔
予防歯科を基盤とし、拡大鏡・マイクロスコープによる精密治療で再発を防ぎます。口腔内カメラを使用した分かりやすい説明と、丁寧なカウンセリングにより、歯科治療に不安をお持ちの方も安心してご来院いただけます。
当院は武蔵境の方はもちろん武蔵野市近隣にお住まいの皆様の健康で笑顔あふれる毎日をサポートするため、スタッフ一同全力で取り組んでおります。
